当ブログの別記事では、「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」について詳しく書いています。

今回は、それらの資格に関わる歴史的な背景や各資格の概要・介護職員のキャリアパスなどお話ししたいと思います。

 

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介護職員キャリアパス|初任者研修・実務者研修・介護福祉士・認定介護福祉士

介護職員キャリアパス

他でも触れていますが、介護系の資格に関してはホームヘルパーという資格の名称が変更にともなって、2013年4月に介護職員の資質向上と複雑だった介護職員のキャリアパスを分かりやすくするために以下のように変更されました。
介護職員キャリアパス
【レベル4】 
・認定介護福祉士(2015年12月から制度開始)
【レベル3】 
・介護福祉士(実務経験3年+実務者研修修了) 

【レベル2】
・実務者研修(実務経験必要なし)450時間
※初任者研修を受けないで実務者研修からも可能 

【レベル1】
・介護職員初任者研修(実務経験必要なし)130時間

 

高齢化社会⇒高齢社会⇒超高齢社会

高齢者人口の推移
現在、わが国は国民の4人に1人が65歳以上という超高齢社会を迎えており、今後も早いスピードで高齢者人口が増加し、平成47年(2035)年には3人に1人が、平成72年(2060)年には約2.5人に1人が65歳以上となることが推計されています(国立社会保障・人口問題研究所 日本の将来推計人口(平成24年1月推計))。一方で、少子化の進行はもとより、地域社会の機能や世帯構造が大きく変化する中で、高齢者介護・福祉のあり方が大きな課題となっています。

上記にもある通り、日本は現在「超高齢社会」であり国民の4人に1人が65歳以上です。

このまま出生率も低いままなら、3人に1人になるのも早まる可能性もあります。

日本の全人口に対する65歳以上の人口推移
  • 高齢化社会  (7%超)⇒1970年に超えた
  • 高齢社会   (14%超)⇒1995年に超えた
  • 超高齢社会(21%超)⇒2010年に超えた

他に高齢化率が高い国として、スウェーデン・ドイツ・フランス・イギリス・アメリカなどがありますが、日本はそれらの国をはるかに凌ぐスピードの高齢化率です。

ちなみに、お隣の韓国では2000年に高齢化社会・2017年に高齢社会となり日本とは高齢化のスピードが違い緩やかです。

今後も引き続き、育休制度や保育園などの制度のさらなる拡充など、子育てしやすい社会を今後も考えていくのが高齢化を抑えるためにも大切だと考えます。

高齢者医療・福祉の歴史

高齢者医療・福祉
まず、「介護」という用語ですが、ウィキペディアでは以下のように説明されています。

日本で「介護」という言葉が法令上で確認されるのは、1892年の陸軍軍人傷痍疾病恩給等差例からであり、介護は施策としてではなく、恩給の給付基準としての概念であった。「介護」という言葉が主体的に使われるようになったのは、1970年代後半からの障害者による公的介護保障の要求運動からである。それ以前の「『障害者の面倒を見るのは親がやって当り前』という社会の考え方からでは障害者は施設に追いやられる」という危機感からそのような運動が発生した。

公的介護保障の要求を受けて、介護人派遣事業が制度化され始めたのは1980年代半ばからであるが、障害者にとって保障と呼ぶにはほど遠いものであった。地方自治体による高齢者の訪問介護・看護事業は1960年代より始まったが、理念的には家族介護への支えであって、その考え方は現在でも受け継がれている。医療にクオリティ・オブ・ライフ(Quality of life・QOL)の考えが普及すると、介護にも導入され、介護によって病人、高齢者のQOLを高め、QOLのさらなる向上に貢献することもまた介護の目的とされている。

「介護」という言葉が主体的に使われるようになったのは1970年代とありますが、戦後の高度経済成長期の1950年代に「老人家庭奉仕員」として、後の「訪問介護員(ホームヘルパー)」に繋がるサービスが始まりました。

1962年に老人家庭奉仕員事業は国庫補助事業となり、翌年1963年に制定された「老人福祉法」の中に明文化されました。

その後、高度経済成長期も落ち着き日本に高齢化の波が来始めます。

1987年に「介護福祉士」資格制度が始まり、続いて厚生労働省では既に高齢化社会になっていた日本に近く訪れるであろう高齢社会に備えて、1989年に「ゴールドプラン(高齢者保健福祉推進10か年戦略)」を策定し、特別養護老人ホーム・デイサービス・ショートステイ・ホームヘルプサービスの整備による福祉対策を進めました。

同時に、「訪問介護員(ホームヘルパー)」という制度が始まりました。

その後、高齢化が当初の予想を超えて急速に進んだために1994年にゴールドプランを全面的に改定した「新ゴールドプラン(高齢者保健福祉5か年計画)」を策定。

新ゴールドプランでは、2000年4月の介護保険制度の導入で生じる新たな需要に対応するために在宅介護の充実に重点を置き、ホームヘルパーの数を17万人確保、訪問看護ステーションを5,000か所設置するなどを目標としました。

続いて、1999年に「ゴールドプラン21」を発表。
ゴールドプラン21は、活力のある社会を作っていくことを目標にし、介護サービスの基盤整備と生活支援対策などが位置付けられ、新ゴールドプランにはなかったグループホームの整備を具体的な施策として掲げました。

以下で、高齢者の医療・福祉制度の大まかな歴史の流れを表にしました。

高齢者の医療・福祉制度の歴史
1950年代:「老人家庭奉仕員事業」サービスが始まる
1962年:「老人家庭奉仕員事業」が国庫補助事業となる
1963年:「老人福祉法」制定
1972年:「老人福祉法」改正
※70歳以上の老人保健費の公費負担(老人医療費無料化)
1982年:「老人保健法」制定
※老人医療費無料化廃止で公費負担制度から社会保険制度へ
1987年:「介護福祉士」資格制度始まる
1989年:「ゴールドプラン(高齢者保健福祉推進10か年戦略)」策定
※同時に「訪問介護員(ホームヘルパー)」制度始まる
1994年:「新ゴールドプラン(高齢者保健福祉5か年計画)」策定
※高齢化が当初の予想を超えて急速に進んだために全面的に改定
1999年:「ゴールドプラン21」発表
※介護サービスの基盤整備と生活支援対策などが定められた
2000年:「介護保険法」施行
※高齢者介護は公的措置制度から公的保険制度へ
2002年:「健康増進法」施行
2006年:「健康増進法」に基づく「介護予防健診」開始
※同時に「老人保健法」に基づく健康診断事業が廃止
2006年:「介護職員基礎研修」開始
2008年:「老人保健法」廃止⇒「高齢者の医療の確保に関する法律」施行
同法に基づく「後期高齢者医療制度」開始
※原則、75歳以上の高齢者の医療は後期高齢者医療制度へ独立
2009年:「ホームヘルパー3級」制度廃止 
※資格は存続
2013年3月:「ホームヘルパー1・2級」「介護職員基礎研修」制度廃止
※資格は存続
2013年4月:「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」開始

 

ホームヘルパー(訪問介護員)

ホームヘルパー
ホームヘルパーの正式名称は「訪問介護員」ですが、「ホームヘルパー」の方が馴染みがあるかと思います。

都道府県知事の指定する「訪問介護養成研修」の課程を修了した者に与えられる認定資格で、資格は「修了書」として講習施行者により発行されます。

以下は、過去に行っていたホームヘルパーの講習概要です。

ホームヘルパー3級 ホームヘルパー2級 ホームヘルパー1級
講義 25時間 60時間 84時間
実技 17時間 42時間 62時間
実習 8時間 30時間 84時間

※現在は、ホームヘルパーの講習は廃止されているが資格は存続

ホームヘルパー3級

当時の介護職の入門的な資格で、介護の基礎的な知識を習得としたレベルでした。

しかし、3級では身体介護ができなく業務内容が家事援助のみと限定されていたため需要は少なかったです。

コスメ
求人でも「ホームヘルパー2級取得者」が多かったです

ホームヘルパー2級

3級と違い身体介護ができることから、在宅介護のみならず施設などで介護スタッフとして働くことも可能なことから、2級は1級と比べ資格の取得のしやすさもあり取得者がホームヘルパーでは一番多いです。

コスメ
私が取得したのも2級です(^^♪
※現在は、介護職員初任者研修に移行

ホームヘルパー1級

1級はホームヘルパーのリーダー的資格であり、「サービス提供責任者」にもなれる資格です。

1級のみ講習を受ける条件として「2級取得者」とあり、自治体によっては「実務経験1年以上」という場合もあって、取得者は少ないです。

ホームヘルパー1級より介護福祉士を目指した方が良い
という介護従事者も多かったです。
※現在は、実務者研修に移行
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介護職員基礎研修(旧ホームヘルパー1級+α)

2013年にホームヘルパー1~2級の制度が廃止になる前に、2006年に「介護職員基礎研修」が誕生しました。

「ホームヘルパー1級」より受講時間が長く「実務者研修」より受講時間が少ない中間的な資格でした。

制度は廃止になりましたが、資格は存続で介護福祉士を目指すキャリアパスに「実務者研修」がありますが、それを受けるために基礎研修修了者は受講時間が大幅に短くなります。
※ホームヘルパー1級取得者も同じで短縮

介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)

介護職員初任者研修
制度変更でホームヘルパー2級に代わるものとして「介護職員初任者研修」が誕生しました。

初任者研修はトータルの学習時間がヘルパー2級と同じですので、同等の資格となります。

詳しくは以下の記事で書いています。

介護福祉士実務者研修(旧ホームヘルパー1級+α)

介護福祉士実務者研修
制度変更でホームヘルパー1級と介護職員基礎研修に代わるものとして「実務者研修」が誕生しました。
※正式名称は「介護福祉士実務者研修」

実務者研修はトータルの学習時間がヘルパー1級や基礎研修より多いので正確には同等とは言えません。

詳しくは以下の記事に書いています。

介護福祉士

介護福祉士
「介護福祉士」は介護業界唯一の国家資格です。

介護業界では、この国家資格取得者は面接でアピールになりますし、待遇面でも違ってきます。

ホームヘルパーの資格などで介護の仕事をしている方で、これから介護福祉士資格取得を目指す方は「実務者研修」を受講しなければならないなどハードルが高いですが、介護業界で頑張っていくには取得していて損のない資格です!

詳しくは以下の記事に書いています。

認定介護福祉士

認定介護福祉士
看護師に関しては10年以上も前から「専門看護師」「認定看護師」という制度はありました。

介護分野でも「介護福祉士(国家資格)」の上位資格の「認定介護福祉士(民間資格)」という制度が構築されました。

認定介護福祉士を取得するためには以下のようなステップがあります。

  1. 介護福祉士として実務経験5年
  2. 各団体で行われているファーストステップ研修
  3. 「認定介護福祉士養成研修1類」345時間
    医療やリハビリ・福祉用具・住環境・認知症・心理・社会的支援等の新たな知識を修得し、他職種連携も含めた介護実践力を高める力を養成
  4. 「認定介護福祉士養成研修2類」255時間
    1類で学んだ知識をもって、指導力や判断力・考える力・根拠をつくりだす力・創意工夫する力等の応用力を養成
  5. 研修終了後に認定申請し、審査に通過して資格取得

※修了試験はありません

認定介護福祉士は、介護福祉士のリーダー的存在として位置づけられさまざまな役割が求められます。

  • 施設・事業所のサービスマネージャーとして教育指導やマネジメントなどを行い介護サービスの質を向上させる役割
  • 介護サービス提供における連携の中核者として医師や看護師など他職種との連携・協働を図る役割
  • 地域における介護力向上のためのアドバイザーとして地域の介護力の向上を図る役割

認定介護福祉士は創設されて間もないため、資格取得者が2018年現在30人ほどです。

国家資格の介護福祉士の資格登録者数が2018年現在150万人ほどですので、認定介護福祉士の少なさが目立ちます。

認知度がまだ低いのと待遇面の構築が追い付いていないのも取得者が少ない原因でしょうか。

しかし、2015年に創設で研修等から審査通過し資格取得までに約2年かかるので、今後増えていくと予想されます。

 

まとめ

メガネをかけた犬の画像
いかがでしたでしょうか。

介護の世界は、今後ますます特養などの施設や利用者も増えるため介護従事者のさらなる増員が必要です。

介護福祉士の登録者が、2018年現在150万人ほどと述べましたが登録していて従事していない「潜在介護福祉士」が50万人ほどと言われているので、現場で実際に勤務している人は100万人ほどの計算です。
※「潜在看護師」にも同じことが言えます

介護職員キャリアパスは分かりやすくなりましたが、これから介護福祉士を目指す人は実務者研修の修了が必須化されるなど、資格取得への道がさらに大変になってきました。

介護福祉士を受験した人は2015年度には16万人ほどいたものの、翌年の2016年には8万人ほどと半減してしまいました。

今後さらに介護の仕事を目指す者が減ってしまうのではないかと心配です。

そんな中、明るいニュースでこの記事を終わらせたいと思います。

2019年10月、政府は約1,000億円規模の財源を投入し勤続10年以上の介護福祉士に平均して月額8万円相当の賃上げを行うことが閣議決定されました。

勤続10年という高いハードルがありますが、8万円というのは大きいと思います。

  • 介護業界をこれから目指すあなた
  • 既に従事しているあなた
  • いったん離れた潜在介護士のあなた

コスメ
あなたの力が必要とされています!

 

 

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